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「癌」で死ぬということ

「癌」で死ぬということ


夕方、昨日松下病院で癌の手術を受けたTおじさんから電話がありました。

「俺は家族を置いて死ねん。生きる。」・・・。と。

「もう今は電話とかしなくていいよ」

でもいつもの声とも違う、ICUからまだ出られないとの事。


後何か言っていましたが、声がこごもって、聞き取れませんでした。


今聞くことは、おじさんのためによくないと思って、聞いたふりをした私がいました。

ごめんね、偽った風に装って。


もういいよ、今は誰にも連絡しなくていいよ。
私はずっと祈っているから・・・。
の願いが届けばいいと思いました。

私が先々週入院した時、Tおじさんが付き添ってくれました。

主人は仕事で帰れない、お向かいの奥さんも、出かけていた。

だから、おじさんに頼んだら、車で飛んできてくれて、入院の手続きも見守ってくれました。


あまりにも緊急だったので、コップ、お箸、おまけにパンツ、タオルを忘れてしまいました。

そしたら、Tおじさんは近所の薬局でパンツ以外のものを買ってきてくれました。


「ゆっくりしいや。お前無理しとるねんから。娘みたいなもんや。心配せんわけないやろ。」

と言って、ベッドで点滴を受け始めてから帰って行きました。



実は、私の父も同じ病で60歳で亡くなりました。Tおじさんより少し若いかな?


いや、生きてれば同じ年代。


しかも定年退職した翌日。

定年のパーティを父にとっての孫たちと、一緒に過ごした後、日をまたぐ時間帯、家で息を引き取りました。

救急車を呼びましたがもうすでに息を引き取っていました。

当時私は東京で仕事をしていたのですが、たまたま帰郷していて父の死に目に立ち会うことができました。


そして亡くなる日の夕方に帰って行った姉家族は、どんな遺憾な思いを残したのでしょうか?

さっきまで一緒にいたのに・・・。

時たま。そういう話を姉とします。


父は、「癌」で相当身体が弱っていたのだと思いますが、最後は呼吸不全からくる心不全でした。


肺と、肝臓を切り取られ、抗がん剤を拒否し、それでも10年以上生きてくれました。


だから私の中で、父親とTおじさんが重なっているのは事実です。


今自分が「癌」となってから、最近勉強を始めました。


父の死は私にとって、人生を変えるものでした。

愛していたんだと、改めて感じました。不器用だったのだけかもしれない。

でも父も私たち娘を愛してくれた。今はそれを誇りに思います。


決していい親子関係で育ったわけではないですが、晩年の父は優しかった。


時たま、東京にいる私に電話してきました。


「孫が来るんやけど、何がうれしいかな?俺わからん・・・」


「そんなん、お父さんが選んだものが一番いいよ。

でも今あの子(孫)はこれが好きだから、このキャラクターものだったら大丈夫じゃない?」


なんて会話をした覚えがあります。



この世の中、癌と宣告され、命を失われる方が多いような気がします。


60歳なんて若い。


だからTおじちゃんにももっと長生きしてほしい。

辛いのは「家族を置いて死ねん」と私に言ったことです。

きっと家族には伝えるには恥ずかしかったのかな?

彼の奥様は、治る見込みがなく、ずっと完全介護の施設に入っています。

改善する見通しもないそうです。


少し前聞いた言葉。Tおじちゃんが「安楽死も選んでいいんだよね。」って。

私には返す言葉もありませんでした。


その苦しみと、術後のおじさんの辛さをを今一緒に共感したいと思いました。




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テーマ:壊れそうな心
ジャンル:心と身体

プロフィール

ぴよこまめ

Author:ぴよこまめ
女性フォトグラファー
心理カウンセラーで、
わんこ・にゃんこたちを
愛してやまない私。
乳がんの闘病記
人のこころ、動物のこころなども
ポツポツ書いていきます。

タイトルは、ふくねこ食堂さんから暖簾分けしてもらいました。

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